第21話  放課後の恐怖その1 シノ
初めまして今晩和。シノと申します。
イキナリですが、私の体験談を聞いて下さい。

あれは、私が中学校に入りたての5月の半ば。
一ヶ月やそこらじゃ、まだまだ環境やクラスの人と馴染めない所為か、
部活が一緒である親友のA子は「一緒に帰ろう?」と言ってきました。
勿論私はOKし、それを聞くとA子はパッと明るい顔になり笑顔で
「ホント!?じゃあ部室の鍵、職員室に返して来るから生徒玄関前で待っててね!!」
と一息でそれだけを言うと急いで職員室に走って行きました。

言われたとおり、生徒玄関前で待ってから早や十数分。
遅い・・・。部室と職員室が別々の校舎で、しかも端から端までの距離だからって、幾ら何でも遅すぎる。
おかしいと思い始めた私は職員室までA子を呼びに行こうかと考えたその瞬間、背後から視線を感じた。
やっとA子が戻ってきたと思い、振り返りながら怒った口調で
「A子遅い!!鍵を返しに行くのにどんだけ時間かからし・・・て・・・・!?」

・・・・・・最後まで言うことはなかった。
否、言うことは許されなかった。

何と、閉じられた玄関のドアに張付いていたのは、恐らく女性だろう。
瞬時に私は「(この人、生きていない・・・!!)」と判断した。
その女性は、髪は漆黒の如く腰以上はあるかと思う長さ。
白いボロボロの服を着て、生気など感じられない冷たそうな青白い顔をしていた。

「これでもか」と思うほど、その女性は自分の顔に身体をまるで後ろから見えないプレス機で押付けられているかの様に潰れて見えた。
立体感なんて感じない。
本当に紙の様にペラペラに見えた。

張付いたまま、私を見下ろす様にして見てきた、髪の隙間から僅かに覗く冷たい見開かれた眼。
私を見ると、途切れ途切れで何かを話しかけてきたが、何を言っているのか全く解らなく、私は呆然としていた。

その途端、急に私に向かって手が伸びて来たのだ。
今はドアが閉じられている筈。開く訳なんか無い!!
そう思い、伸びてくる手から逃れ様としたが、
「(か、身体が動かない!!?)」
その上視線を外すことも出来ない。

ドンドン近付いて来る手。
その手があと数センチで私の視界を覆い尽くそうとしたその時。

第22話 放課後の恐怖その2 シノ
「シノー!おっ待たせー♪」

その声に少々驚きながらも、声がした方に身体を向ける。
「(・・・!!身体が動く!!ナイスタイミングA子!)」
A子が帰って来た。
「遅い!何で鍵を返しに行くだけなのにこんなにも時間かかってンの!?」
先程言う事が出来なかった台詞と怒りをA子にぶつけた。
「?何言ってンの?まだ5分もかかってないよ。」
アッサリそう言い返された。
「うそ!?だってさっき時計を見たら5時25分!・・・・・!!?」
なんと時間はA子が鍵を返しに言った5時15分から2〜3分しか経っていなかったのだ。

ドアの方を見たら、もう女性は居なかった。
「え?私の夢・・・?」
確められずにはいなかった。
慌てて女性が張付いていたドアに行くと、
「!?手跡!!?しかもさっきと同じ場所!!」
驚きました。手の位置もピッタリ一致したのです。
「どーしたのシノ?さっきから変だよ?」
心配をして、私の顔を覗き込む様にしてA子は言いました。
「う、ううん!何でも無い!」
咄嗟に苦しい言い訳をして誤魔化した私にもう一つの疑問が浮かび上がった。
「A子、アンタどこから出てきたの?」
「え?何言ってンの?そこの玄関から。」
と女性が居たドアを指差して言った。
「で、でもそこ先生が鍵掛けちゃったでしょ!?」
「だから内側から開けたの。因みに鍵を開けたのもたった今!」

私は身体中から血の気が引く感じがしました。
今の今まで鍵が掛かっていたのなら、さっき伸びてきた手は何?
ガラスを通り抜けたってこと?
「A子、早く帰ろっ!!」
「ちょっ、急に引張らないでシノ!!」

私は逃げる様にその場からA子を連れて帰りました。
霊に関して、私がこれ程までに恐怖を感じたのは初めてでした。


第23話 透視 タカ
私は車に乗って時計をふと見るとかなりの確率でぞろ目になってます。
視界に入ってなくてぱっと時計を見ると1:11とか5:55とかになっています。
あとトランプのマジックをテレビでやっていると、
マジシャンがタレントの前にカードを配ってタレントが選ぶときどのカードを選ぶかが先に
分かりました。
三回やって三回ともこれだと確信をもってあたったので
自分でも少し気味悪かったです。
でも私は幽霊とかは見たことは無いんです。
(それらしき不思議なものは有るんですが、まともに人ではなかったので・・)
これらの事は単に偶然なんでしょうか
それとも霊感なんでしょうか
第24話 予感 やまなみ
はじめまして。いつも楽しませて頂いています。
先日、これは?と思う体験をしましたのでご報告させて頂きます。

よく、航空機や船舶等の歴史に残る様な大事故について調べると、
ある予感や啓示、または確率的に低い偶然が重なり、搭乗をしなかったために事故を免れた・・・
という様な記述を目にします。
私は、夜勤もある仕事をしているのですが、明けの後連休をもらったので旅行を計画していました。
しかし、仕事中、急にこめかみの辺りがズキズキと痛み出し、
(・・・こりゃ、出かけるのはしんどいなぁ。)という状態となりました。
しかし、友人と2人で出かける予定だったので自分だけ下りる訳にはいきません。
次に、それでも我慢して仕事を続け、朝になりまして、交代の人が来る時間になったのですが、
その人がなかなか来ません。
彼は無断欠勤するような人では到底なく、後から聞くと、実は勤務変更となったのを知らされていなかったそうです。
しばらく、彼の仕事を引き継いでやっていたのですが、
列車の時間が間近に迫ったので、他の人に頼んで駅に向かいました。
旅先には、問題なく着き、宿にチェックインしたのですが、
今度は、友人の具合が悪くなり、寒気がすると言うのです。
しかし、夕食もまだでしたので、少々無理して何か食べる事にしました。
その、外出先で友人がトラブルに巻き込まれ、
止めに入った自分が、打撲傷や前歯の一部を途中から折る怪我をしてしまったのです。
このように、普段あまり起こりえない事が立て続けに起こるという事態は、確率的にはかなり低いことと思います。
今回、事故を避ける事は出来ませんでしたが、
これは何かの意思が働いて、旅行を取りやめさせようとしたと感じるのです。

第25話 足1 首をキュッとね
恐怖体験ってほどのものでもないんだけどね。
別に幽霊なんて信じてないし。
一応、自分が中学生の頃の話を。

当時、私は陸上部にいたんだけど。
足を痛めて、接骨院に通ってた。
順調によくなっていたんだけど、
ある日を境に足が痛くなりだした。
そう、通い始めた頃よりずっとね。

接骨院に行く途中に踏み切りがあった。
その踏み切りに花束が置いてあった。
「アレって何の花束なんだろ?」
近くに住む友達に聞いてみた。

なんでも、最近踏み切り事故があったらしくて、
おばあさんが轢かれたらしい。
なんでも、足が悪いおばあさんだったそうで、
踏み切りを渡る途中で転倒したようだ。
かなり悲惨な事故だったようで、
体の一部が今も見つからないとか。

第26話 足2 首をキュッとね
別に霊障とか信じてた訳じゃないけど、
例の踏み切りを通らずに行ける、
別の外科に行ってみた。
とりあえずレントゲンを撮って、
先生にこう言われた。
「もう少しで、足を切断する所だったよ」

そこの外科に通うようになってから、
足は急速に良くなっていった。
2週間もすると、すっかり治ってしまった。

「単なる偶然だろ」
「要は接骨医が藪だっただけ」
私もそう思っている。
でも、足が悪くなっていった時期と、
事故のあった時期が、
見事に重なっていることを考えると、
霊なんて信じないけど、
なんか関係あるのかも、とか思ってしまう。

それから、私はその踏切を通る時は、
おばあさんの冥福を祈るようになった。
それが効を奏したのかは知らないが、
以降足が痛くなるようなことはなくなった。

霊を信じる、信じないは人それぞれと思うけど、
死者を弔う気持ちは大切だよね、
そう思っている。

第27話 幽霊 幽霊成仏キボンヌ
まぁ数ヶ月前の話だがいつものように寝ていたら、女の人のすすり泣く声が聞こえてきた。
マジで怖かった。
トイレに行きたかったけど行けなかった。本当に怖かった。
その直後になんかラップ音がすげぇ鳴り出してマジ怖かった。
翌朝、隣の部屋の妹に聞いたら
「アタシも聞いたよ」
と言った。
一体マジでなんだったのだろうか?幽霊なら成仏してください。
第28話 頭蓋骨の怪 二高OB 茨城県 男性
今から十四〜十五年前の話です。
当時私は、取手二高に通う、いわゆる不良生徒でした。
その当時の学校は近所では評判の悪い学校でした。
甲子園で全国制覇をしてから数年が経ち、世間の記憶から消え始めた頃でした。

私が一年生の時に三年生の先輩が、交通事故で頭を打ち、即死すると言う事がありました。
その後、色々な人から話を聞くと、毎年必ず一人頭を打つ事故に遭い、死んでいたそうです。
学校もそのことを気にしてか、お払いをする事になりましたが、
その時に来た祈祷師?の方は、
「私には、出来ません」
みたいなことを言って帰ってしまったそうです。
それからしばらくしてから、裏門に通じる狭い路地の工事が始まり、
掘り返した時に、アスファルトのしたから
頭蓋骨だけがゴロゴロ出てきたそうです。
その頭蓋骨を弔う為に再度祈祷師?を呼びお払いをしたのですが、
「自分の頭を踏みつけて歩く生徒たちに仕返しをしていた」と言っていたそうです。

第29話 怪音 ラピスムーン
深夜の2時頃だったと思います。
テレビを見ていると、2回から父のものと思われる足音が。
のしっ、のしっ、と天井で音が。
ぎぎぃぃっ。
階段の踊り場のきしむ音がしたので、
これは寝たふりをしなければっ!とあわててつけていたテレビを消し、寝たふりをしました(怒られるので)
ところが、いつまで経っても降りてくる気配がありません。
不思議に思い起き上がって、電気を消し2回へ様子を見に行くと…
父は普通に寝ていました。
今あった事を聞いてみたのですが、どうやら今私に起こされるまで寝入っていたようで。
それでは、あの音は一体なんだったのか。
これは幽霊の仕業なんでしょうか…
初めての事だったので不思議に思ったと同時に、とても恐怖を感じた体験です。

これ以外にもまだあるんですが、この辺で失礼します。
第30話 どうしたら 麒麟
最初にも書かせてもらいましたが、僕は霊感がとてもあって、霊に触れることも、話すことも出来ます。
もちろん除霊も。
だけど僕の力は異常なくらい高いらしくて(自覚無しですが。)
将来、ある一帯の悪霊と一緒にあの世へ行くって言われて少し怖くなりました。

どうしたらいいのでしょうかね?